ビジュー・サトウ 佐藤善久による「スマホ時代のジュエリーリフォーム」その1「バーチャルジュエリー」による最新プレゼン術!
2019.02.18
「スマホ時代のジュエリーリフォーム」とは?<第1回>
「バーチャルジュエリー」による最新プレゼン術!
株式会社ビジュー・サトウ 代表取締役/ジュエリービジネスプロデューサー 佐藤善久
こんにちは。ジュエリービジネスプロデューサー 佐藤善久です。
今回から三回にわたってスマホ時代のジュエリーリフォームについてお伝えしていきます。
すべての人がスマホを持つ時代。デジタルジュエリーは空を飛ぶ!
世の中急激にスマホ時代が到来しました。 Yahoo!Japanがスマホファーストを掲げ社内体制の改革に踏み切りGoogleの検索は 「モバイルファースト」とスマホ対応にしていないホームページは検索順位が下がるようになりました。 各個人へのアプローチの入り口はスマホの時代になったのです。
そしてパソコンでホームページを見る時代と決定的に違うのはスマホは移動中やちょっとした隙間時間でホームページを見たり物事を調べたりできることにあります。さらに一人暮らしの若い人の家にはパソコン・固定電話は無くスマホ一台あれば事は足りる生活様式になってきています。スマホは若い方だけが所有している時代が過ぎジュエリーリフォーム市場の中心ターゲット世代にもかなりの確率で普及しています。
スマホは画像がやり取りしやすいコミュニケーションツール
そして一般的にスマホを何に使っているかというと音声通話よりLINE等でのメッセージのやり取りです。
ここでリフォーム受注の一例をご紹介します。新潟県新発田市にあるジュエリーSHOP「プリエ タカハシ」神田裕子さんと弊社のリフォーム受注のやり取りです。
1:リフォーム希望のお客様が来店され神田さんとリフォームについてご相談。お預かりしたジュエリーを基にデザインイメージなどを決定。
2:神田さんから私に、LINEでデザインイメージや元になるジュエリーの写真をLINEで送られる。
3:私が3D-CADでイメージに合わせてデザイン。それを360度動かせるジュエリーデザイン画にしてLINEで神田さんに送信。
4:神田さんはその360度動かせるデザイン画をお客さまのLINEに送信。
このようなステップで商談は進みます。
以前ならお客さまご来店、相談→その情報をメーカーに送る→メーカーからデザイン画が宅配便等で送られてくる→お客さまにお見積り・デザイン画が出来たことを連絡→お客さまご来店で商談。となり、たいへんな手間と時間を要してしまいます。
この流れですと早くて1週間。お客さまのご来店が1週間ずれると商談まで2週間かかります。しかしご紹介した神田さんとのリフォームは商談成立まで大抵3日です!2週間後には納品完了している場合があります。
2週間後には納品完了したデザイン画
ジュエリーリフォームの決定率アップ!
スマホを使いコミュニケーションがお客さまと取れると何より劇的にスピードがアップします。なにせ以前はご来店いただきデザイン画を確認していただいていたのが、今はお客さまがどこに居ようとスマホでいつでも確認できるのです。
例えばお店ですでにリフォームビジネスを展開されていたらスマホを活用するとスピードアップになります。ただし先程ご紹介したプリエ タカハシ の神田さんとのリフォームにはもうひとつ重要な事があります。
それは360度動かせるデザイン画 で、弊社はこれを「バーチャルジュエリー」と名付けています。ジュエリーという立体のものを平面一枚で表現するのはプロ同士のやりとりでも誤解を招くことが多々あります。
しかし360度方向から見られる画像なら解釈によるイメージ違いというのがほぼなくなります。そしてこのバーチャルジュエリーはLINEなどで簡単に送ることができ、しかもお客さまも簡単に見ることができるのです。
実はこのバーチャルジュエリーがスマホを使ったジュエリーリフォームのポイントだったりします。
またこのバーチャルジュエリーは360度動かせるデザイン画ですが、スマホアプリでジュエリーをバーチャル試着することもしているお店もあります。とにかくジュエリーリフォームにおいてお客さまが感じる「出来上がりの不安」を解消することが重要です。沢山の空枠を用意するジュエリーリフォームフェアや催事も現物が見られるのでお客さまの不安の解消には繋がるシステムですが、オンリーワン・オリジナル感は乏しくなります。
これからのキーワードは、MADE FOR YOU
ビジネスの垣根が低くなりジュエリービジネスにも新規参入があります。その新規参入組と貴店の違いは「ジュエラーとしての経験」ではないでしょうか。その小売店としての経験値が活かせるのが 実は 「3D-CADでデザインする」というジュエリー制作なのです。
「MADE FOR YOU」を実現できるのです。
今や流通する7割8割の商品は3D-CADでデザインされたジュエリーだったりします。デザイン画から「3D化は誰がしているか?」というと職人さんだったりするんです。デザイン画をメーカーから預かりそれを元に3D-CADでデザインし原型を作りジュエリーに仕上げる方法。
そうなんです。製造現場ではもうとっくに3D-CADが活用されているんです。ただし皆いわばオペレーター。
デザイナーとオペレーターって物すごく違います。ジュエリーリフォームを受注するにはラフ画にしろデザイン画が必要。そう考えるとデザイナーはすでにお店にいるんです。その受注のスキルに3D-CAD等デジタルのスキルをプラスすると劇的に変化します。なにせ手先が不器用で絵心もない私がジュエリーデザイナー&原型師として仕事ができるのはデジタルだからこそです。
しかし「コンピュータ自体得意でない」という方も多いですが、デジタルジュエリー®の技術を取得しそのスキルを活かし、ジュエリーのオーダーリフォームで活躍している小売店もあるんです。
次回で実例を挙げて全容をご紹介します。
*iPhone/iPad用無料バーチャル試着アプリ「DigitalJewelry」はこちらから。
佐藤善久プロフィール
昭和39年7月28日生まれ。創業昭和46年の宝石卸業 の2代目。さまざまな宝石販売流通を経験した営業マン。
小売店からのオーダーを職人にいかにデザインイメージを伝えるか悩んでいた1995年に宝石向け3D-CAD「JCAD3」に出会い 不器用な営業マンが3D-CADをマスターすればデザインの意思疎通が取れることに感動し、のめり込む。3D-CADでデザインしたジュエリーで2度「JJAデザインアワード」に入選。さらに国立東京外国語大学公認「建学150周年記念」校章入りジュエリーのデザインや国立東京工業高等専門学校の特別客員教授を務めた経験もある。
現在は iPhoneを使ったバーチャル試着やLINEを使ったデザイン画の確認・3Dプリンターも駆使したオーダーリフォームや「デジタルジュエリー®スクール」で後進を指導している。
(株)ビジュー・サトウ
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