「第2回京都カジュアルキモノ展」個性的なおしゃれきものを提案
カジュアルきものプロジェクト
きもの 2021.12.04「第2回京都カジュアルキモノ展」(カジュアルきものプロジェクト・三勝〈株〉内主催)がこのほど京都市内の「丸池藤井ビル」3階で開かれ、メーカー、問屋、クリエーターらが新作を発表しました。(取材・文:西本俊三)
カジュアルきもので気軽におしゃれ
個性的なおしゃれきもの
会場では、きものを「気軽に楽しんで欲しい」という趣旨でカジュアルきものを中心に個性的な商品を提案。例えば、絞りのウエア、バッグを出展した「片山文三郎商店」(京都、片山一雄社長)や「ハルキモノコモノ」(京都、井上晴子代表)は、カラフルなぞうり、ゴブラン織りのバッグ、カラフル帯締め、帯揚げなどを提案しました。
また、「ProduceM」(富山、村中まり社長)は、新感覚のブランド「matouKIMONO(まとうきもの)」を発表。洋服のように簡単に着られる和のおしゃれきものとして昨年1月会社を設立し、同ブランドを製作・販売をスタートしました。同ブランドを考案した村中社長は創業50年の呉服店を継承。「新しいきもの文化の開拓目指し、2年の試行錯誤を経て同ブランドを開発しました」という。「藤井絞」、「京都小泉」ほか京都のメーカー、問屋らも新作を紹介。福井県鯖江市の「林呉服店」(林秀一社長)は、「薄さ2ミリの老眼鏡ペーパーグラス」を出展しました。
カラフルなぞうり「ハルキモノコモノ」
「matouKIMONO」の村中まり社長
藤工房・加藤義裕社長が講演
初日は、「仕立の店藤工房・株式会社加藤和裁」(本社千葉県松戸市)の加藤義裕社長が「下請け業からの脱却への挑戦」と題して講演しました。同社は1906年(明治39)和裁所として創業。その後、藤工房和裁学院を併設、2000年に「仕立の店藤工房」として京都市内に店をオープンしました。加藤社長は日本における和裁職人の現況に触れながら、今後の取り組みとしてはSNSなどを活用し、「自社の強みを発信していく」としています。最近は「YouTubeやライブコマースを通じて多くの人にきものの良さを伝えていきたい」と話しました。
講演する「仕立の店藤工房」加藤義裕社長