検索順位にも影響!? ウェブサイトのSSL化
2018.11.07
「全HTTPサイトに警告表示」
2018年7月にリリースしたGoogleのブラウザ「Chrome」から、暗号化されていないウェブサイト(URLがhttp://で始まるサイト)を閲覧した際に、アドレスバーに「保護されていない通信」と表示されるようになりました。そもそもSSL化とは何なのかというとインターネット上でデータを暗号化して送受信する仕組みのことで、個人情報やクレジットカード情報などの重要なデータを暗号化して通信を行うことができます。これにより、大切なクレジットカード情報が盗まれたり、個人情報が流出するのを防ぐことができます。Facebookをはじめ多くのサービスで個人情報が流出してきたことから、Googleはサイト上の情報流出を防ぐ手立てを逐次行なっています。その一環として、現時点でSSL化(暗号化)されていないサイトにユーザーがアクセスした際に、上記のような警告表示を出すようになっています。ただ、これはGoogle Chrome での話であって、他のブラウザではその限りではありません。
まず、自社のサイトがSSL化されているかどうかをGoogle Chromeを使って確認してみましょう。もし、SSL化されていないと「保護されていない通信」という警告表示がでます。例えば、お問い合わせフォームや来店予約フォームなどのページはSSL化されているけれど、トップページや他のページはSSL化していない場合でも、警告表示が出てしまいます。
「全ページSSL化していないとダメなのか?」
実際、個人情報を扱わないトップページや商品紹介ページだったとしてもSSL化する必要があるのか? という質問をときどき受けます。現実的には必要ないと言えます。やはりお客様情報を入力していただいたりする場合は、情報を暗号化する合理的な理由が存在しますが、それ以外のページでは必要ないように感じるのが一般的な受け止め方と思います。しかし、厳密にいうとCookieというブラウザに保存される情報があり、ここにはサイトの閲覧履歴なども含まれます。個人情報とは言えないけれど、誰がどんなサイトをどのように閲覧したかが第三者にわかってしまうはあまり気持ちの良いものではありませんし、場合によってはプライバシーの侵害となります。もし悪意ある第三者に情報が漏れることで、最悪の事態を招くなどということも起こり得るわけです。
その結果、個人情報を扱うページでなくてもSSL化するという流れになっています。我々のウェブサイトは自社を知っている顧客だけでなく、これから顧客になっていただきたい見込客にも閲覧していただくことを前提に作っており、そもそもウェブサイトを立ち上げ運用する目的は新規客づくりです。ゆえに、こうしたGoogleの取り組みに対して、しっかり対応していくことが大切です。
検索順位が落ちるリスクを避ける
Googleは、SSL化しているサイトとSSL化していないサイトのどちらを優先するかといえば、当然のことながらSSL化しているサイトを優先します。これまでのGoogleのスタンスは常に一貫しており、ユーザーに役立つ情報を発信しているサイトを優先し、不適切な情報を掲載していたり、情報の発信が滞っているサイトの検索順位を下げるという選択をしてきました。つまり、SSL化している競合店とSSL化していない自店が比較された場合、SSL化している競合店が優先されるという事態が起こり得るということです。ゆえに、SSL化は一刻も早くすべきです。ではSSL化する手順はどのようなものかというと、ウェブサイトの制作を依頼した業者へSSL化するように指示をしてください。ひとくちにSSL化といってもやり方に種類があります。年間で数十万円くらいかかる信頼性の高い手法から安価に行える方法もあります。依頼している業者さんと話し合い発生するコストと信頼性などを踏まえて進めていけば良いと思います。
これからもウェブ上では、常時全ページSSL化のようなルール変更が発生することは間違いありません。それはウェブを取り巻く環境や我々ユーザーの意識が変化しつづけるからです。その度ごとに、我々は予期せぬ対応を迫られることになりますが、慌てず・急いで・正確に、適切な対応を行なっていきましょう。少し話は変わりますが、例えば今お使いのパソコンのアプリケーションやOSは最新の状態でしょうか? 当社でもOSのアップデートをしていなかったために、不具合が生じてしまうケースが発生しています。お手元のスマホはどうでしょうか? アップデートを放置していませんか? ある日突然スマホを乗っ取られる、パソコンの情報を抜き取られるというリスクを避けるためにも、アップデートもしっかり行なっていきましょう。今や常に自分の大切な情報を持ち歩いて生活しているため、悪意ある第三者に情報が筒抜けになっている状態だということを認識しましょう。運悪くターゲットになれば、乗っ取られてしまいます。IT関連の対応やアップデートは後回しにしないようにしましょう。
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