城崎温泉に日本文化の体験型ショップ「一六八」オープン !
「株式会社IROHA STANDARD」(兵庫県豊岡市)
いろはきもの専門店新業態 2019.01.14兵庫県豊岡市の城崎温泉でゆかた専門店「いろは」を経営する系谷瞳若女将は「株式会社IROHA STANDARD」を設立し、代表取締役に就任するとともに、「スタジオジブリ作品のキャラクターグッズ」の販売と書道、茶道、華道など日本文化の体験型新ショップ「一六八」を城崎温泉内にオープンしました(豊岡市城崎町湯島248、電話0796-32-0106)。これを機に系谷社長に話を伺いました。
系谷瞳代表取締役
“ジャパンカルチャー”を伝え、外国人のお客さまが増加
――ゆかた専門店「いろは」をオープンされたのは約3年前。その間、多くのお客さまが来店されていますが、今回、「一六八」をオープンされたのは昨年11月11日。その経緯をお聞かせいただけますか?
「ゆかた専門店の『いろは』は、城崎温泉『御所の湯』の隣にオープンさせていただきました。おかげで多くのお客さまに来店していただいております。観光で来られる日本人の宿泊の方、日帰りのお客さまもそうですが、最近はアジア、ヨーロッパ、アメリカからお越しの外国のお客さまも増えており、店では英語が出来るスタッフや外貨両替機なども設置し対応させていただいております」
ショップ「一六八」
――城崎温泉は確かに外国人の方も目立ちますね。
「外国のお客さまは、ゆかたもそうですが、書道や茶道、華道など日本文化にとても興味を持っておられます。そういう日本文化を体験できるショップを出したいと思っていました。城崎にはそういう施設がないので、同じ城崎温泉内で物件を探していましたが、昨年7月頃、『地蔵湯』の近くにある築100年の古民家(元呉服店、3階建て)のお話をいただき、場所的にもいいので、こちらの1・2階をショップにすることにしました」
袴を着用して書道体験!
――新ショップ「一六八」では“ジャパンカルチャー”を伝えようというのがコンセプトのようですが……。
「『一六八』をオープンするに当たっては、昨年9月に新会社『株式会社IROHA STANDARD』を設立し、ショップとして改装し準備を進めてきました。1階が『スタジオジブリ作品のキャラクターグッズ』を中心に、店の奥に下駄、地下(じか)足袋、“レゲッタ・カヌー”という大阪生野区の職人さんが作っておられるサンダルをそろえています。店に入っていただくと奥に畳の部屋があり、炬燵(こたつ)を置いています。炬燵に入りながらジブリの作品をテレビで見ていただけるのとその奥はカフェ、中庭になっています。ジブリの作品は城崎温泉の雰囲気にぴったり合うと思うのですが、城崎温泉で“ジャパンカルチャー”のアニメ、書道や茶道、華道など日本文化を体験していただければと思い、2階は書道、茶道、華道、お琴体験ができる和室が3部屋あります。例えば、書道でしたら袴(はかま)を着用して書道をしていただき、ご自身の作品が出来れば写真撮影もさせていただきます。日本の生活文化を会社として展開できればと思っております」
書道体験&写真撮影
――オープンの日はいかがでしたか?
「スタジオジブリ作品は山陰・北近畿地方では最大のショップになりますので、観光客の方もたくさん来ていただき、おかげでショップ前では待ちができるほどでした。最初、アニメから入っていただき、その後、日本文化体験のショップに入ってくる方も。体験型ショップですから、滞在時間が伸びますが、城崎でゆっくりしていただける店を目指したいと思います。あと、外国のお客さまと言ってもいろんな国の方がおられます。英語が通じないお客さまは『ポケトーク』(74ヶ国語)で対応させていただいております」
外国人のお客さまが書道体験
ゆかた専門店「いろは」2016年2月にオープン
ゆかた専門店「いろは」の姉妹店「一六八」をオープンしてまだ2ヶ月。系谷社長によると、1、2月はカニのシーズンのため、日本人観光客が多く、外国人はカニのシーズンが終われば再び観光に訪れると言います……。
2階の和室
1階奥の炬燵部屋
1階奥の下駄、地下足袋
系谷さんは、1982年生1月生まれ。99年「ギリシャ(アテネ)・日本就航100周年」イベントできもののモデルとして参加した後、2000年4月「きものサロンけいたに」(兵庫県豊岡市、系谷多美子代表)に入社。08年から海外文化イベントで着付師“きものスタイリスト”として活動。きものショーのモデルとしても出演します。11年から「ケイタニセレブレーションコンシェルジュ」(婚礼、イベント企画など)として豊岡の衣食住のPR活動もスタートし、“きものスタイリスト”として城崎温泉のゆかたイベントなどにも参画。
そんな時、城崎温泉のほぼ中央に位置する「御所の湯」の隣の物件とご縁があり、2016年2月26日にゆかた専門店「いろは」をオープンしました。
(文・西本俊三)